2014-01-01から1年間の記事一覧

統計力学入門-化学の視点から-

学部時代に統計力学の講義を選択しなかったことが何となく心残りだったところに、たまたまamazonがこの本を押してきたのでノリで購入して読んでみた。統計力学入門:化学の視点から作者: 田中一義出版社/メーカー: 化学同人発売日: 2014/07/01メディア: 単行…

ドリフト項付きブラウン運動と線形回帰の関係

最近、いろいろな事象を確率過程の観点から捉えられないかと思考するうちに、不意に線形回帰との関係性に気付いたのでまとめてみる。単純なブラウン運動は面白くないので、以下のようなドリフト項つきブラウン運動を考えていた。 ここでμが固定だといまいち…

フィールドデータによる統計モデリングとAIC

統計数理研究所によるシリーズ本(ISMシリーズ:進化する統計数理)の第二巻である「フィールドデータによる統計モデリングとAIC」を読んだ。フィールドデータによる統計モデリングとAIC (ISMシリーズ:進化する統計数理)作者: 島谷健一郎出版社/メーカー: 近…

指数でパラメータを束縛する

何らかのモデルに対するパラメータ最適化において、パラメータが正に限られるなどの場合に多々遭遇する。(例えばガウス分布のσ^2とか)そのような正に制限されたパラメータを数値的にでも解析的にでもいいので最適化する場合、大抵は(私が出くわした)特に…

SRA Toolkit

自分が利用したオプションのメモ。 あくまで自分が利用した範囲にとどまるので、一般的な使い方は他をあたった方が無難だと思われる。1. fastq-dumpを用いたsraからfastqへの変換"--spot-group" or "-G" バーコード付きの配列が1つのsraファイルに混在してい…

ある確率変数に対する複数のガウス分布の積

独立な確率変数に対するガウス分布の積は見かけるが、特定の確率変数に対しガウス分布が複数存在する場合の計算を発見できなかったのでまとめてみた。動的計画法の計算過程で必要となったが、一般的な確率モデルで必要となることはなさそう?ある確率変数に…

memory-less propertyと指数分布のゆるくない関係

時間を経ても次の起こりやすさが変化しないという性質は、無記憶性(memory-less property, loss of memory property)と呼ばれる。ここである時刻までにある現象が起きる確率の累積分布関数を考えたとき、それが無記憶性を持つとは以下の式が成り立つ場合で…

「ゆるふわ」とは

「ゆるふわ」とは、緩りとふわりとしている様を指す[1]。 ここで「緩り」を制約が緩いことと捉え、「ふわり」をふわふわ漂流していること、すなわちドリフトと捉えると、「ゆるふわ」とはつまり「ドリフト項付きブラウン運動」なのではないかと私は考えてい…