memory-less propertyと指数分布のゆるくない関係
時間を経ても次の起こりやすさが変化しないという性質は、無記憶性(memory-less property, loss of memory property)と呼ばれる。
ここである時刻までにある現象が起きる確率の累積分布関数を考えたとき、それが無記憶性を持つとは以下の式が成り立つ場合であり、これが成立するのは指数分布のみとされる。
というのは、累積分布関数を とすると、上記定義から
となる。
ついで とすると、上記式から が成立する。
ここで、微小時間 を考えと、以下の式が導かれる。
ここで確率の定義から すなわち であるので、 となることを合わせて、
ここで、 とすると、上記式から が導かれる。
よって累積分布案数は
となり
確率密度関数 は
となる。
以上から、無記憶性を満たす分布は指数分布のみとなる。