統計力学入門-化学の視点から-
学部時代に統計力学の講義を選択しなかったことが何となく心残りだったところに、たまたまamazonがこの本を押してきたのでノリで購入して読んでみた。
- 作者: 田中一義
- 出版社/メーカー: 化学同人
- 発売日: 2014/07/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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基本的には、エネルギーや粒子数を一定とするなどの仮定の下で可能な粒子の状態(微視的状態)のうち、組み合わせ数(微視的状態の重み)が最大となるものをLagrangeの未定乗数法で解いて、得られた式の解釈と熱力学における知識と照らし合わせるという流れであった。
あとは統計力学上での仮定が異なる場合や古典力学ではなく量子力学が必要な場合など、様々な条件のもとでの結果が端的にまとめられており、200ページくらいでかつ密度もそこまでないので気軽に読めた。
個人的には機械学習をいくばくかかじっていたことが功を奏して、基本的な考え方がすんなり理解できたのではないかと思う。
なかなか生物学へ応用のしがいのありそうで、大変参考になった。
気が向いたらもうちょっと専門的な統計力学の本も読んでみたい。